先日、賃貸物件に設置されている、IHヒーターの上面のガラス面を割ってしまいました。
経年劣化の場合の故障であれば、貸主(大家さん)の負担となりますが、借主(私)が誤って壊してしまった場合の費用負担がどうなるのかについて解説します。
賃貸設備を壊した場合の費用負担について
借主(私)が賃貸物件の設備を壊してしまった場合、民法415条(債務不履行による損害賠償)に該当し、借主が損害賠償をしなければなりません。
また損害賠償額は、民法416条(損害賠償の範囲)により、”通常生ずべき損害の賠償”と規定されています。
”通常生ずべき損害”とは、壊してしまった物の現在の価値とされ、一般的に減価償却後の価値を基準とします。
※減価償却とは、物は時間がたつと劣化するという考え方に基づいて、時の経過によって価値を減少させる処理のこと。(主に会計などで使われます)
IHヒーターの場合、国税庁の耐用年数表では6年とされています。
耐用年数が6年とは、新品のものが6年たつと価値がほぼ0になるということです。
今回のIHヒーターは、新品のものを設置してから14年経過していたため、減価償却は終わっており、現在価値はほぼ0と考えられます。
つまり、民法415条(債務不履行による損害賠償)により、借主(私)は賠償しなければなりませんが、民法416条(損害賠償の範囲)により、賠償する額が0ということになります。
借主が全額費用負担しなければならない場合もある!
民法415条と416条は、任意規定であるため、民法より契約書の内容が優先されるため、注意が必要です。
法律には、強行規定と任意規定というものがあり、以下の違いがあります。
・強行規定・・・法律優先
・任意規定・・・契約書優先
今回は任意規定なので、契約書の内容をしっかり確認する必要があります。
私の場合は、「現状復旧の費用は借主負担」とだけ記載されていたため、現状復旧→現在価値→0の負担でよいということになります。
一方で、「借主の故意・過失により破損した設備は新品交換しなければならない」などと契約書に記載されている場合は、新品交換の費用を負担しなければならない可能性があります。
不動産管理会社とのやりとり
設備を壊してすぐに連絡した際には、不動産管理会社は「経年劣化ではないので、現状復旧義務があるあなたが修理費用を全額出してください」と話していました。
その後、先ほどの一連の根拠をもとに改めて確認したところ、貸主(大家さん)に新品に取り換える費用を負担していただけることになりました。
貸主さんには感謝していますが、結論を決めつけて高圧的に話してくる不動産管理会社にはモヤモヤしたという話です。
退去費用の時にも、費用負担は出てくる話はなので、僕の実体験をぜひ参考にしていただけたら嬉しいです。