税法免除大学院へ進学するべき理由(税理士受験生向け)

私は現在、税理士試験の税法科目を免除するため、税法免除大学院に通っています。

税理士になるための要件

税理士になるためには、以下の方法があります。

(以下の方法に加え、実務経験が2年以上という要件があります)

  • 税理士試験5科目に合格する
  • 税理士試験3科目に合格する+大学院で論文を執筆(2科目免除)

他にも、上位資格(公認会計士など)を有している場合や、税務署で規定の年数在籍すること等の方法もありますが、割愛します。

5科目合格のハードルは高すぎる

税理士試験5科目に合格する人の平均受験期間は、7年~8年だそうです。

この平均受験期間には、試験を断念した人は含みません。

税理士受験生が、「試験が長期化」もしくは、「試験を断念」する原因は、税法科目のハードルが高いことです。

税理士試験を受験する科目の例を挙げると、

  • 1年目:簿記論と財務諸表論
  • 2年目~5年目:税法科目1科目ずつ

というものです。

この例だと、順調にいっても5年かかります。

ただし一度でも不合格になると当初のプランが1年ずれることが大きなリスクです。

早く税理士になることができる

税法免除大学院に通うことで、5科目合格に比べ早く税理士になることができます。

2~3年試験に専念できる方で、3年以内に合格する可能性が高い方は、5科目を目指す場合の方が早い場合もあります。ただし確実とはいえません。

税法免除を使う場合の例を以下に示します。

  • 1年目:簿記論と財務諸表論
  • 2年目:税法科目
  • 3年目~4年目:税法免除大学院

早い4年で税理士になることができます。

特に働きながら5科目合格を目指す場合であれば、4年で合格することは非常に難しです。

私も当初は、4年で税理士になるプランを立てていましたが、結果は以下の通りとなりました。

  • 1年目:簿記論・財務諸表論受験 ➡ 簿記論合格
  • 2年目:財務諸表論・酒税法受験 ➡ 財務諸表論合格
  • 3年目:酒税法受験+大学院入学 ➡ 酒税法合格
  • 4年目:大学院卒業(予定)

財務諸表論と酒税法は2回ずつ受験しました。

大学院もそれなりに忙しいので、仕事をセーブするなどの工夫が必要です。

仕事を辞められない方も多いと思いますが、その場合はボリュームの少ない科目を選択するなど工夫しましょう。

税理士になれるのであれば早いに越したことはありません。私は資格取得の見込みがついた分、実務の勉強や独立へ向けた準備を進めることができています。

確実に税理士になることができる

税理士試験の各科目の合格率は、10%~15%程度です。

一般的に会計科目より、税法科目ほうがハードルが高いといわれています。

多くの受験生は、会計科目に合格したのち税法科目を受験するためです。

会計科目が1次試験、税法科目が2次試験というイメージです。

大学院による税法免除をうけることは、このハイレベルな税法科目が2科目免除になるということです。

ぜひ税法科目2科目の免除を活用し、早く確実に税理士になりましょう。

大学院の授業は楽しい

大学院に通学する最大のメリットは、税理士に早く・確実になることができることです。

その他にも、大学院の授業は想像以上に楽しいです。

様々な判例を読む中で、税法の解釈の仕方などを学ぶことができたり、法律の条文読み込むことで、条文を読む癖がつきます。

また私の大学院では、会社法を学ぶことができるため付加価値として税理士の仕事に活かせると感じています。

5科目合格でないと実務が不安な方へ

私は早く確実に資格を取りたい一方で、実務面での不安はありました。

そのため私は、消費税法と法人税法について受験生用の講座を受講しました。
実務であまり出てこない論点はいらないという方は、基礎部分のみ講座を受講してみて、応用論点や演習が多くなるタイミングで解約するのもありかと。

解約すればいくらかの返金があります。

ただし講義を受けただけの人と、合格に向けて演習を重ねてきた人の知識の定着度合いはやはり違います。

将来どのような道に進みたいのかを考え、時間対効果が高い選択をすることをおすすめします。

おわりに

私は大学院へ通学してよかったと思っています。

試験勉強に追われることがなくなったことで、将来の人生設計も行うことができ、税務の他、ITの勉強や、ブログの作成等、独立に向けて必要なスキルを高める時間に充てることができています。

自分の軸を大切にして、税法免除大学院の選択を検討していただけたら幸いです。

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