「ハック大学式 最強の仕事術」を読んだ感想~①マインドセット編~

今回は、Youtubeチャンネル登録者20万人を超えるハック大学のペソさんの著書である「ハック大学式 最高の仕事術」を読んだ感想・学びについてご紹介します。

その中でも、私の中で印象深かったChapter1の「マインドセット」についてご紹介します。

仕事に積極的に取り組みたい方や、悩みをお持ちの方など、すべてのビジネスマンが押さえておくべき基礎的な内容が網羅されているためお勧めです。

本書の特徴として、会社内での評価ではなく、ビジネスマンとしての市場価値を上げるためのノウハウが書かれています。

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本書のつくり

大きく分けて

①マインドセット
②学び 
③思考
④行動
⑤伝達
⑥マネジメント

の6章構成となっており、順序に沿って読み進めることで、仕事をする上でのノウハウを体系的に学ぶことができます。

また、各章が明確に分かれているため、自分に必要な知識のみを読んで吸収することもできる作りとなっています。

Chapter1:今すぐ取り組める「マインドセット」

今回ご紹介するChapter1の「マインドセット」は、次の7つの節でまとめられています。

①なぜマインドセットからはじめるのか・・・小手先のテクニックではなくマインドという土台が必要
②「目的」を達成しなければ評価されない・・・プロセスではなく結果を重視
③「付加価値」を作り出すことが市場価値を高める
④「社内評価」は上司や会社の評価を気にしなくて良い・・・社内評価は企業の性格に依存しすぎるし、転職したらリセットされる
⑤「市場価値」を意識したら安定は求めない
⑥「自責」という考え方があなたの価値を変える

⑦「プライド」という考え方があなたの価値を変える・・・見栄は捨て、プライドは持つ

その中で私が特に学びになった節である、③「付加価値」、⑤「市場価値」⑥「自責」についてご紹介します。(それら以外の部分については、上記に一言で述べてみました)

③「付加価値」を作り出すことが市場価値を高める

一言でいうと、作業ロボットにならず、思考者マインドを身に着けようという話です。

実際の仕事現場では、決められた手順・方法で与えられた作業を行うタスクは多く存在します。

もちろんこれらの作業タスクは、会社の指示に従ってやらなければならないことであるため、多くの場合逃げることができないでしょう。

ただ、一見作業タスクに見える場合でも、思考することで工夫の余地が隠されるものが多く存在します。

そのような作業を作業タスクとして行う人と、思考して改善しようと考える人とでは、大きく異なります。

この部分が、作業タスクとして行う人は、誰がやっても出てくる結果が同じである「作業ロボット的」な働き方となる一方、思考して改善しようと考える人は「付加価値」を出すことができます。

会計業界の会計入力で例えると、

  • なんかよくわからないけど、会計データを入力した人・・・「作業ロボット的」
  • 売上や経費の推移などを意識しながら会計データを入力した人・・・「付加価値」

となり、上の人であれば、ただ業務が完了した人(誰がやっても同じでもっというとAIがやればいい)であるのに対し、下の人は、業績の推移についてお客様へ説明やアドバイスができます。

これこそが「付加価値」となります。

また、業績の推移ぐらいは説明しているという税理士の方が多くいらっしゃるという場合には、今度は業績の推移を説明するだけでは「作業ロボット的」となってしまうため、新たな付加価値を見出す必要があります。

このように、作業タスクを作業的に行うのではなく、一見作業的なタスクの中でも自分の頭で思考(本書では脳に汗をかくと表現していていいなと)することで、市場価値を高めることができます。

⑤「市場価値」を意識したら安定は求めない

この節は、私が最も共感した部分ではありますが、安定は市場価値を上げるという面では悪手であるということです。

本書では、労働市場を海、キャリア構築は航海と例えており、会社に入社することは、すでに海を渡っている船に乗組員として参加することとしています。

そして、船は会社が目的地にたどり着くための手段です。

「安定した会社に就職したい」「○○という大企業の内定をもらった」といった声は、船に参加することが目的になっており、一度船に乗り込むと目的地を忘れ、船の中にしか目を向けなくなります。

そして、船に乗船することが目的になっている人は、船の中でどうやって生き延びるかばかりを考えてしまうため、どんどん市場価値が下がっていってしまいます。

さらに厄介なことに、船の中では「船に長くいる人」「船の中のルールに詳しい人」が偉くなりますが、これは市場価値にはほぼ関係のないスキルです。

私は元々公務員でしたので、激しく共感しました。あの時船を降りていなかったら今頃どうなっていただろうか・・・と考えるだけで冷や冷やします。

最終的には、これらの人が船の外に放り出されたときには、確実におぼれ死ぬという恐ろしい結末が待っています。

このようにならないために、今自分が望んでいるゴールに向かっているか、船を降りても通用するスキルはなにか、今海はどのような状況かなどについて考え、広い海を見渡すことが大切です。

すぐに船を降りる勇気が出なくても、船の外を意識するだけでも大きく変わるはずです。

⑥「自責」という考え方があなたの価値を変える

この節の「自責」という考え方も私は好きです。なにがあっても自分の責任と考えることです。

「他責思考」と「自責思考」では、同じ出来事が起こっても、捉え方や学びがまるで違います。

本書では、部下がミスをした場合を例に挙げていますが、自責思考と他責思考の場合に違いはつぎのとおりです。

  • 他責思考・・・何やってんだ!部下が注意深くなるためにはどうすれば。
  • 自責思考・・・指示の仕方が悪かったかも。部署としてミスしない仕組みを作れないかな。

こう見ると、こういう他責思考の上司は結構いますよね・・・

他責思考では、一切自分の責任を考えず、部下をコントロールできると考えてしまっています。自分の行いは反省しないため、トラブルの原因究明ができず、次も同じミスが起こるでしょう。

一方自責思考では、次のメリットがあります。

  • 全体最適を考えたため高く評価される
  • 成長スピードが圧倒的に早くなる
  • 慣れれば精神衛生面もよくなってくる

全体最適を考えている人は組織から重宝されます。そして、全体最適な動きをしているにもかかわらず評価されない場合は、その組織から出ることをおすすめします。しっかり全体最適を考えられる人であれば、転職市場でも優位に立つでしょう。

また、自責思考で考えるということは失敗の数(失敗と捉える数)も多くなり、人よりも多くPDCAを回すことになるため、成長スピードが圧倒的に早くなります。

最後に、意外に自責思考を続けると中長期的な精神衛生は快適になります。
他責思考がなくなるおかげで「あいつのせいで」とか「なんであいつは仕事やらないんだ」などの負の感情が発生しなくなります。

最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後は、終身雇用が終わりつつあるという話がメディアなどでいわれたりしますが、終身雇用が終わるかどうかは差し置いても、転職時に必要とされる人材になっておくことは、非常に有用だと思います。

自由度が高まりますし、いつでも転職できると考えれば精神衛生上もいいです。

どんなスキルをあげればいいかわからない方は、なにか資格に挑戦するという方法もありだと思います。(税理士は簡単にはおすすめできませんが)

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